1990s

1992年には、第二世代のUni-Q技術を特徴とするKEF社の105/3スピーカが“最高の輸入スピーカ”であると日本の出版界で認められました。同年にKEF社はゴールドピーク社に売却され、このオーナの下で優秀性と革新性を追及する次の段階に入りました。そしてこのことがKEF社の印象的な名声に更なる輝きを加えたのです。
 
1993年には、モデル100センタースピーカを発表し、ホームシアター市場に旋風を巻き起こしました。そのスピーカは、高価格帯の製品であるにもかかわらず、Uni-Qの卓越した音の広がり特性の良さを認めた熱心な消費者の中に、熱烈な信奉者を広めていきました。1994年には、THXシリーズは、その当時としては革新的であった、垂直に配置したフロントスピーカとダイポール周辺機器で構成されたものでした。1990年代に入ると、スマートな形でしかも購入しやすい価格の、新しい製品の数々が企画されました。その中には、Qシリーズスピーカ、60S/80C/30Bホームシアターシステム、そして賞を受けたCoda7スピーカなどがありました。
 
KEF社の先見性のある創立者、レイモンド・クックは悲しいことに1995年に亡くなりましたが、彼の価値観の中心となっている、“質、誠実、献身、革新”に要約された、堅実に先を歩んで行く主義ということの大切さをKEF社に残してくれました。同年に、世界中で賞賛され、オーデイオ業界の雑誌から数々の絶賛を受けた第四世代のUni-Qドライブユニットを装備した、レファレンスシリーズのモデル4を発表しました。ステレオマニア雑誌の主任批評者は、“これまでに自分のリスニングルームに設置したシステムのうちで最高のもの”であると特筆し、また、Hi-Fi News紙は、“これまでのKEF社の製品のうちで最高のシステムである”と記しました。その2年後の1997年には、次世代のQシリーズとモニターシリーズの新製品を発表しましたが、これらは、クークが遺産として残してくれた素晴らしい証拠品でした。
 
1990年代後半にホームシアター市場が拡大してくると、KEFの技術者たちは次世代の、購入しやすい価格で、しかも高性能な、サブウーファ/サテライトシステムの設計を始めるようになりました。その結果、2001年に特徴的な卵型をしたサテライト周辺機器であるKHT2005システムを発表しました。卓越した音響性能を有するUni-Qとともに構成される高級感を感じさせるアルミキャスト製キャビネットは、新たな標準となり、過激な競争にさらされた市場で何年もの間、優位を占めていました。