2000s and Today

KEF社の研究グループは、高度の音響的、磁性的そして機械的なモデリング技術を使うことに関する重要な専門技術を堅実に磨き続けています。これらの技術の数々、たとえばFinite Element Analysis(有限要素解析)、により、以前には他の方法では達成できなかった、正確に音響システムをモデル化することが可能になりました。一例として、複雑な振動をする部分のあるドライブユニットでは実質的に原型を作り、最適化され、実物を製作する前にさまざまな条件で徹底的に調べることができます。この機能の成果は、補強材のあるコーンを持つ4.5インチのKHT3005バージョンから新世代のUni-Qドライバーアレイに至るまでの製品に見ることができます。他には、広い範囲に亘る音の放射ができるツイータを含む最適化された形状を持つ、最新版6.5インチのレファレンス・レンジUni-Qシステムの密閉型懸架部分があります。
 
2005年に、KEF社は1980年代後半に企業秘密としていたACE技術を公開しました。その内容は、広汎に亘る研究・開発を行った後、KHT9000システムがどうやってスピーカキャビネットの中に活性炭素粒子をとりいれ、その結果、キャビネットの実効容積を大幅に増加させ、小型のキャビネットで低音特性を拡張することができたかというものでした。そうしてスピーカ製造業界で定説になっていた、低域特性を広げるためには大きなキャビネットが必要だという昔ながらの束縛を解くことができたのです。その上、密閉型キャビネットに実装されたACE技術による低音特性が人々の心を捉えるようになり、周波数帯域の広がりと優れた過渡特性とのユニークな組合わせが人気を博することになりました。
 
また、ACE技術は最新で可能性を秘めたKEF社の注目すべきスピーカであるMuon(ミュオン)を、この時代に相応しいものとする重要な役目を果たしました。先進的な英国のデザイナーであるロス・ラブグローブ氏との共同開発により、Muonは機能を融合させた形状を創り上げ、KEF社の開発チームが最新の音響技術を躍進させたスピーカであるとして、2007年4月にミラノでのサローネで世の中に発表されたのです。
 
この50年間に亘り、KEF社は最も優れた製品の開発を続けています。科学的に新機軸を打ち出し、実地試験を行うことで、オーデイオマニアに対する最高のスピーカ製造メーカとしての名声を守り続けているのです。