スピーカーを部屋に的確にセッティングするのは難しい作業に感じるかもしれません。そこで、スピーカーの性能を最大限に引き出すための、いくつかの簡単な手順をご紹介します。
1. スピーカーの後ろの壁(後壁)までの距離
2. 側壁からの距離
3. スピーカー間の距離
4. スピーカーからリスニングポジションまでの距離
5. トーイン(リスニングポジションに向けたスピーカーの角度)
理想はシンメトリー(例えば後壁と側壁からの距離を同じにするなど)ですが、それが難しい場合は、下記を参考に色々と試してみてください。
環境や部屋のレイアウトが「完璧」でなくても、必ず素晴らしいサウンドパフォーマンスを実現することができます。
以下は、Rシリーズのマニュアルに記載されている推奨事項の一例になります。
1. 後壁からの距離
ここでは、低音メインにお話をします。低周波はスピーカーを包み込み、後壁に跳ね返って、前方の音と結合します。これは、部屋を有効に使って低音出力を得られるので良いことですが、すぐに音が濁り、非常にブーミーになる可能性があります。
スピーカーの背面と壁を225mm以上離すことをお勧めします。ポジションを調整するには、低音域がよく出ているお気に入りの曲を聴くか、テストトーン集を使用するとよいでしょう。低音の出力、低音のディテール、トラックの他の部分とのバランスを取ることが重要です。
最小限の距離を確保するのが難しい場合(低音は特に難しい部類です)、KEFのポート付きスピーカーにはポートバング(スポンジ)が付属しています。このバングは、中央部分を取り外すことで低音を調整することができます。これは、バスポートを完全に塞いでスピーカーの低音を最も減少させるか、ポートを部分的に塞いで低音の減少を少なくするという調節が可能です。しかし、後壁からの音の反射はまだ起こっているので、スピーカー自体の低音出力を制限していても再び低音を追加します。これは補正と考えましょう。